鳥籠の中の黒鳥

小さな世界の小さな存在

信じている過ちの繰り返し

 

この世に溢れる透明な悲しみに

ずっと 溺れていた

 

そこは生ぬるく

薄く冷やされた空気が漂っていて

何もしなければ 何も変わらず

時間だけが溶けていった

 

 

漂白される思考の中で

 

 

私は私を考えた

 

 

感情が一定を保ち

 

涙腺のない歪んだ顔をしかめて

 

 

私は私を殺した

 

 

時に流れた骸は再構築され

 

 

真っ白な朝がやってきた

 

 

私のこれから、は

 

 

 悪者などいない世界で

この手で悪を選ぶ

 

正しさなどない世界で

自分の信じる正しさを貫く

 

例えそれが『過ち』でも

 

引き返すことはできないのだから

 

 

私は花を捥ぐ