鳥籠の中の黒鳥

小さな世界の小さな存在

羽織り

最期の朝 生暖かくて 静かな部屋 黄色と橙色の隙間のような陽光 枕元にゲーテの遺言 「季節」という名のプレイリストを流す 終わりを慈しむのも 今日で終わりにしたいな ずっと何かに手を合わせているような そんな気概で本当に優しくなどなれないし 強くもな…

贖い

言葉に起こすことが 私をなぞる唯一のカタチだと どうしようもなく 信じ縋っていて ならば言葉と何処まで行けるか そういった希望の話です ____________________________ 私は今、夢をみている みている景色をいつか形にできたなら 感情がある自分を愛せるだ…

信じている過ちの繰り返し

この世に溢れる透明な悲しみに ずっと 溺れていた そこは生ぬるく 薄く冷やされた空気が漂っていて 何もしなければ 何も変わらず 時間だけが溶けていった 漂白される思考の中で 私は私を考えた 感情が一定を保ち 涙腺のない歪んだ顔をしかめて 私は私を殺し…

幕間

小さな頃から 誰かを応援することで 自分という存在価値を 保っていた 自己肯定感を味わっていた 私の目に映るのはいつだって他人だった ただ私の応援していたものは お金を使っていたものは 私と変わらないただ一人の人間であった パッケージングされた動く…

破壊

心がどんな形をしているかなんて 見た目だけじゃ判断できなくて その事実だけで 外側の魅力など たかが知れてるのに 今日も私は心が荒むほどに見た目を気にしてる 「触れたものを輝かせたい」 私の幼い頃からの夢に 見た目の美しさは絶対条件だった ずっとこの…

心淀

自分しかすり減っていないようなそんな日だった ­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­-- ルッキズムを具現化したような価値観のアスカと 共に "かわいい" を煮詰めた場所へ行くという自殺行為に及んだ末に 自分のせ…

弔辞

おはよう世界 16歳最後の日 空はまた皮肉なくらいに晴れていて 根負けしそうな眩しさに 未だ体を起こせずにいます もう15時なのにな 昨日リスナーに「誕生日配信したら?」と 提案されました なんとも嬉しく なんとも複雑な気持ちに苛まれて 配信中黙って考え…

廃棄

今日は占いに行った 家に帰って 母に占いの結果と感想を述べた 一つ 自分的に納得できないというか 想像ができない 未来のこと を 信憑性の欠片もない占い師の言葉を 母に告げた 「私普通に結婚して1人男の子を授かるらしいよ」 すると 母は泣いた どうしたの…

普遍の理

この苦しみは死んでも輝けないほどに汚い 気持ち悪い この心 身体 目 指 脚 胴 声 ああ口にするのも億劫になるほど 全てが醜い 私よりこの器を欲する人がいるのなら 全てバラして提供したい 私を造っている欠片たちは一向に 私という型にはまらない 探し続け…

本質的理解

全てを知ったら人は失望するでしょうか いいえ 人の全てを知ることなんて不可能に近い ジョハリの窓 をご存知ですか 開放の窓 盲点の窓 秘密の窓 未知の窓 無意識下で行われているコミュニケーションらしく 自分と他人との認識のズレを擦り合わせる作業 自分…

醜形

おはようございます 何が楽しいですか今 始めたこと 憧れ 見たい景色 現実感 偶像崇拝 どれをとっても卑屈になっちゃって 真っ直ぐになれない自分 色んな感情が絡まって もう何が好きだったかもわかりません そんな私の将来は明るい訳がなくて 頑張り方も分…