鳥籠の中の黒鳥

小さな世界の小さな存在

羽織り

最期の朝

 

生暖かくて 静かな部屋

黄色と橙色の隙間のような陽光

枕元にゲーテの遺言

「季節」という名のプレイリストを流す

終わりを慈しむのも

今日で終わりにしたいな

ずっと何かに手を合わせているような

そんな気概で本当に優しくなどなれないし

強くもなれないことを知ってる

優しさを孕む強さが欲しいから

全てが終わった時

またここに帰ってきたいな

けれど今日は

長い長い一日になりますように